足の外科班創設当時は臨床班と学位研究は表裏一体であったため「DEXAによる下腿骨折治癒過程の検討」、「前足部横アーチと外反母趾の関係」、「足部縦アーチの歩行における役割」、「前距腓靱帯の歩行時不安定性に関する関与」が学位テーマとして創設メンバーに与えられ毎年新たな学位デーマに応じて班員を公募し発足10年で班員は二桁に達した。その間対外的に慶應足の外科をしってもらうには学会活動が一番との考えのもと、国内では日本足の外科学会、日整会、日本靴医学会、日本臨床バイオメカニクス医学会、日本関節鏡学会(のちのJOSKAS)、日本臨床スポーツ医学会等、国外では1993年(平成5年)にスペインのマヨルカ島で開かれた世界足の外科学会(CIPのちの IFFAS)を皮切りに、国際関節鏡学会(のちの ISAKOS)、 SICOT、米国足の外科学会(AOFAS)、米国整形外科学会(AAOS)、欧州足の外科学会(EFFAS)、日英・日西足の外科学会等に多くの演題を発表した。代表的英文論文として、井口による距骨骨折の分類と治療、宇佐見によるLee-Keio人工靱帯を用いた足関節外側靱帯再建術、橋本による足関節外側靱帯損傷に伴う歩行時足関節不安定性に関する歩行解析等が挙げられる。1999年秋に発足した国際足の外科学会(IFFAS)では井口がアジア代表理事に選出された。この頃、宇佐見は鏡視下手術、特に距骨下関節不安定症に対しての鏡視下靭帯再建術において米国足の外科学会(AOFAS)で栄誉あるRodger Mann 賞の最終選考3題に選出された。また星野による外反母趾での外反角推移の予測に関する研究、平石による足根骨癒合症に関する病理学的検討も国内の学会で高い評価を受けた。
これまでの学位取得状況:橋本(1996)小久保(2012) 畔柳(2012) 早稲田(2012) 竹島(2017) 関(2018) 北城(2018) 太田(2021)
関連の深い学会に日本足の外科学会と日本靴医学会があるが多くの班員が理事や評議員などの要職に付いている。
班員がこれまで主催した学術集会を下記に示す。
著書分担執筆139(うち英文2)、和文論文400、英文論文49であるが主な英文論文と著書を下記に示す。